2222年のNAKAとSOTOとAWASE(バーチャルと現実)

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【対象明示】この記事は、浮遊島(空島人)を主語とした説明です。地上(地上人)については、本記事では扱いません。

この記事の対象範囲について

この記事は浮遊島の空島人についての記事です

この記事で説明するNAKA/SOTO/AWASEは、浮遊島に住む空島人の生活における技術と文化です。


地上にはNAKA/SOTO/AWASEという概念がない

地上に住む地上人は、デジタルとは無縁な独自の文化や自然の中で暮らしています。

地上にはNAKA/SOTO/AWASEという概念自体が存在しません。


空島人と地上人は完全に分断されているわけではない

ただし、空島人と地上人は完全に分断されているわけではありません。

一部の地上人は浮遊島を訪れたり、NAKA/SOTO/AWASEの技術を利用することもあります。

また、空島人が地上人になることもあります。

詳しくは「2222年の地上と海面上昇」の記事を参照してください。

目次

はじめに:「中にいるか/外にいるか」という分け方が定着した世界

画像はイメージです。

2222年の地球では、「バーチャル」「XR」「VR」といった言葉は使われなくなりました。

世界標準で**NAKA(中)とSOTO(外)とAWASE(合わせ)**という呼び方に統一されています。


技術が発展した結果、言葉が変化した

技術が発展した結果、「仮想/現実」という分類自体が意味を持たなくなりました。

人々の感覚としては「今、自分は中にいるか/外にいるか」、それだけで十分になったのです。

その結果、技術名ではなく、状態・体感ベースの言葉が残りました。

これは合理化ではなく、生活感覚の変化です。


NAKAとSOTOとAWASEの定義

用語の定義は以下の通りです。

用語意味
NAKA(中)バーチャル側の生活空間
SOTO(外)現実側の生活空間
AWASE(合わせ)NAKAとSOTOの人が、それぞれの場所にいながら共同で何かをする状態

重要な注意書き

2222年では「VR」「XR」「メタバース」という言葉は、学術史的な用語としては残っていますが、日常会話では使われません。

現代人にとっての「旗振り通信」「町飛脚」に近い扱いです。

日常ではNAKA/SOTO/AWASEが完全に定着しています。


NAKAへの入り方

NAKAに入る方法は複数存在し、個人個人で体にあった方法を選択します。


脳チップ

項目内容
入り方いつでもどこでも座ったり寝たり好きな体勢で入れる
行き来「入りたい」「出たい」と脳内指示で行き来可能
操作操作も脳での指示で行う
評価操作性にまだ課題は残るという感想が多い

カプセル

多種多様なNAKA専用のカプセル。寝転ぶだけでカメラや操作用アームなどの装置が自動で体にフィットします。


装着グッズ

ヘルメット、メガネ、コンタクトレンズ、サングラスなどがあります。


NAKAにいる間の体の状態

利用方法別の体の状態

操作方法SOTOの体の状態
脳チップ寝てたり動かない
フルトラッキングNAKAとSOTOの動きが連動
指動作や声の指示寝たり座ったままでも可能

フルトラッキングの仕組みと安全対策

フルトラッキングの仕組み

2222年のフルトラッキングは場所をとる装備が不要で、シールタイプのものを関節に貼るだけで動作します。

シールの種類:

  • 使い捨ての可愛いタイプ
  • 防水タイプ
  • 利用率が高い人向けに体内埋め込み型

フルトラッキング中の安全対策

フルトラッキング中で完全にNAKAにいると外の様子が分からず、準備不足で暴れすぎて家具等にぶつかるなどの事態はあり得ます。

そのため、フルトラッキングでNAKAに入って自由に体を動かしたい場合は広い障害物のない場所か、フルトラ専用フロアを利用するのが一般的です。

フルトラ専用フロア:

項目内容
用途体を動かすゲームをフルトラッキングで参加したい場合に使用
仕組み床が動いて、どれだけ人が動き回ろうとも中心に戻される仕組み

NAKAの空間構造

NAKAには2種類の空間があります。

オールドアースと個人エリア


オールドアース(共有空間)

オールドアースは、海面上昇前の地球を再現された広大なワールドです。

世界中の人が共同で暮らすワールドであり、土地代も必要です。

個人が勝手に世界そのものを改変できません(秩序維持・犯罪抑止のため)。


オールドアース上での物理法則

項目内容
瞬間移動可能
宙に浮く可能
建物の貫通可能だが、貫通拒否設定してある多くの建物は通り抜けられない

個人エリア(私有空間)

個人エリアは、自分だけの世界のような扱いで、景観やルールを好きにできます。

空間制限なし(一定の容量を超えると従量課金制に切り替わり)、物理法則無視可能です。

マイクラ的なボクセル世界、ピンク縛りの街、中世ヨーロッパ再現など、テーマごとに自由に作れます。

個人エリアは無数に新しいエリアが作られ続けています。


NAKAの空間にかかるお金

個人エリア作成のコスト

項目内容
一定サイズまで無料
超過分チャージ式で使った分だけ引かれる

無料枠のエリアの管理

無料枠のエリアは3ヶ月放置で圧縮されます。

項目内容
有料エリア支払いが続く限り圧縮されない
未払いの場合3ヶ月後に圧縮されるだけで、削除はされない
復元支払い再開か再訪で復元できる

オールドアースでの土地代

オールドアース上に建物を作る、部屋を借りるなど、公共の場を占有するならSOTOと同じようにコストがかかります。

人気エリアに出店したい場合、エリア側が定めた出店料が必要です。


NAKAとSOTOの違い

物理法則と空間制約の違い

項目NAKASOTO
物理法則無視可能あり
空間制約個人エリアは無視可能あり
身体の見た目オールドアースではSOTOと同一カスタム可能
身体能力飛行や瞬間移動可能肉体の限界

アバターのカスタマイズ

オールドアースでは見た目を変えられない

画像はイメージです。

犯罪抑止と本人性担保のため、オールドアースでは見た目を変えられません。

他人から見える姿は、SOTOでスキャンされた本人の姿そのままになります。

他人なりすましの犯罪防止のためです。


個人エリアやゲーム内ではカスタム可能

個人エリアやゲーム内では、特殊なアバターなどのカスタムが可能です。


AWASEでの見た目も固定される

AWASE中にSOTO側の人へ表示されるNAKA側参加者の姿と声も、SOTOでスキャンした本人の姿・声に固定されます。

つまり、NAKA中心で生活していても、AWASEやオールドアースでの見た目(社会的な顔)を変えたいなら、根本的にはSOTO側で自分自身を変える必要があります。


NAKAは完全管理世界

全ての行動がデータとして記録される

NAKAは全ての行動がデータとして記録されるため、全ての言動が人工知能に把握されています。

いわば完全な管理世界です。


完全管理と引き換えに得られるもの

NAKAは管理と引き換えに、強く守られた空間を提供します。

機能内容
接近不可設定合わない人との接近を拒否できる
ブロック気づかれない形でブロックできる
エリアの自由設計法の範囲内で自由に設計可能

例えば:

  • 女性専用エリア
  • U18エリア
  • 特定属性だけの空間

など、様々なエリアを作ることができます。


犯罪防止の仕組み

NAKAでは人間の暴力行為や犯罪行為は即座に人工知能に感知されます。

対策内容
危険な言動の感知危険な言動を感知すると注意される
接近禁止空間法的に裁かれた場合、NAKAの空間でも接近禁止空間が設定される

ストーカー対策

NAKAではストーカー行為そのものが成立しにくい構造になっています。

管理されているためストーカー行為もできません。

合わない人との接近を拒否する設定も存在します。


SOTOの本質(NAKAとの対比)

SOTOは自由度が高い

SOTOは自由度が高いです。

同時に、誰かが常に守ってくれるわけではありません。

ストーカー・犯罪はSOTOでは起こりえるので自己防衛も必要になります。


NAKAとSOTOは「安全/危険」ではなく「設計思想が違う」

NAKAとSOTOは完全管理と自由のトレードオフです。

空間特徴
NAKA管理と引き換えに強い保護
SOTO自由と引き換えに自己責任

NAKAとSOTOは対立概念ではありません。

どちらが「正しい」「進んでいる」「遅れている」ではなく、役割と選択が違うだけです。


人は一方に固定されない(流動性)

人は気分・状況・人生段階で選択を変えます。

例:

  • NAKAでの人間関係に疲れ、知り合いがほぼいないSOTOの島へ短期滞在
  • SOTOの摩擦に疲れ、NAKAで距離を保った関係性に戻る

NAKAに疲れた人がSOTOに行くことがあり、SOTOの人間関係に疲れ、NAKAに行くこともあります。


摩擦や人間関係トラブルは消えない

浮気がバレて慌てふためく男性のイメージ画像です。

衣食住と安全が満たされても、承認欲求・関係欲求・比較・嫉妬・独占欲は消えません。

2222年でも、人同士の摩擦は必ず起き、摩擦をゼロにする設計は不可能です。

摩擦を避けすぎること自体が息苦しさになる場合もあるため、失敗も摩擦も起こる世界として設計されています。


改善思想

この世界の意思決定の根幹は、「正解がある前提」で設計されていません。

人間も人工知能も失敗を起こし続ける前提です。

問題は日々発生します。


NAKA/SOTO運用の参照とされている思想

パナソニックの「衆知を集める」

一人の正解ではなく、複数の視点を集め続けます。

トヨタの「カイゼン」

完成を前提とせず、現場での微調整を続けます。

ホンダの「三現主義」

現場・現物・現実を重視します。

など組員数が多く長期にわたって安定して続いてきた組の哲学や思想は、
2222年のNAKA/SOTO社会における制度設計や、人工知能の運用方針を検討する際の参考として取り入れられています。


生存戦略としての分岐

極端にNAKA寄りの人もいれば、肉体を重視しSOTOに残る人もいます。

どちらが正しいとは言えません。


災害・極限状況の可能性

大規模災害・致死性ウイルス・隕石など、極限状況では:

  • NAKA中心の生活に慣れた人が生き残る可能性
  • SOTO中心で泥臭く生きる人が支える可能性

多様な選択肢があること自体が、人類存続の冗長性です。


管理と自由は「棲み分け」で共存する

NAKA:管理と引き換えに強い保護

SOTO:自由と引き換えに自己責任

優劣ではなく役割分担です。


NAKAで管理されていても、人間の感情の摩擦は消えない

ブロックできる、エリアを作れる、接近不可にできる。

それでも:

  • 「隣近所の目が気になる」
  • 「距離を置いたのが伝わってしまいそう」
  • 「いきなり切ったと思われたくない」

と感じる人は一定数存在します。

管理されていても、人間の感情の摩擦は消えません。


NAKA内の人間関係疲労とAWASE相談

起きている現象として:

  • NAKAの人間関係に疲れ、SOTO側の人にAWASEで人生相談
  • 逆に、SOTOの人間関係に疲れ、NAKAでほぼ知り合いゼロの空間に入る

場所を変えることで関係性の圧力を逃がす行動が見られます。


AWASEの具体例

画像はイメージです

AWASEとは

AWASEとは、NAKAの人とSOTOの人がそれぞれの場所にいながら話したり共同で何かすること全般を指します。

2020年代でいうリモートも、AWASEの定義に含まれます。


AWASEの例

  • NAKAとSOTOの人で顔を見せながら話す
  • 一緒にオンラインコンテンツを作る
  • 現実のテーブルの上にホログラムのゲーム盤を出す(MR的なもの全般)
  • 2025年でいうリモート会議もAWASE技術の一つ

AWASEはなぜ残るのか

AWASEの役割は、NAKAとSOTOがそれぞれの場所にいながら共同で何かをする状態です。

日常会話で必ず使われるとは限りません。

しかし:

  • AWASE会議
  • AWASEライブ
  • AWASEイベント

など、一言で状態を説明できる便利な概念です。


物理感覚まで再現するAWASEは専用エリア・イベント利用

物理感覚まで再現するAWASEは、常時ではなく、専用エリア・イベント利用です。

日常のAWASEは、映像・音声・共同作業が中心です。


AWASE専用エリアの仕組み

AWASE専用エリアを使う場合

SOTOの人がAWASE用のエリアを使っていれば、ロボを介さずにエリア内で立体的にNAKAの人が見えます。

視点見え方
SOTO側空中にNAKAの人が立体投影で見える
NAKA側SOTOの人の様子が投影される

リアルタイム連動でNAKAにいる人とSOTOにいる人が顔を合わせて会話も可能です。


特殊なAWASE用エリア

NAKAの様子と連動して動く床と壁が採用されている特殊なAWASE用エリアでは、SOTO側の人はNAKAの人を物理的に触れる感覚も再現可能です。


ロボを使う場合

視点状況
NAKAの人ロボを操作して現実で動く
SOTO側遠隔操作されたロボと遊んでいる
NAKAの人から見た状況SOTOの様子をロボ越しに見ている感覚

日常会話での使用例

画像はイメージです

ゲーム

「昨日NAKAで友達とシューティングゲームやったんだけどさー、あれめっちゃ楽しいね」


会議

「SOTOで会議があるからちょっと行ってくるね」

※NAKAから出てSOTOに行くこと

「今日は合わせ(AWASE)で会議あるからちょっと待っててね」

※NAKAの人とSOTOの人が一緒に何かする時


電話

「SOTOで料理しながらNAKAの人と電話」


鬼ごっこで理解するNAKA・SOTO・AWASE

SOTOで鬼ごっこしよ〜

現実でどこか公園などで鬼ごっこをします。


NAKAで鬼ごっこしよ〜

全員バーチャルにログインした状態の中の世界で鬼ごっこをします。


AWASEで鬼ごっこしよ〜

SOTOの人がAWASE用のエリアを使っていれば、ロボを介さずにエリア内で立体的にNAKAの人が見えます。

AWASE専用エリアを利用すれば、SOTO側では空中にNAKAの人が立体投影で見え、NAKA側にはSOTOの人の様子が投影されます。リアルタイム連動でNAKAにいる人とSOTOにいる人が顔を合わせて会話も可能になります。

NAKAの様子と連動して動く床と壁が採用されている特殊なAWASE用エリアであれば、SOTO側の人はNAKAの人を物理的に触れる感覚も再現可能です。

ロボを使う場合は、NAKAの人はロボを操作して現実で動き、SOTO側からの様子は遠隔操作されたロボと遊んでいる状態になります。NAKAの人から見たらSOTOの様子をロボ越しに見ている感覚です。


NAKAとSOTOの明確な線引きはない

この時代、NAKAとSOTOの明確な線引きはなくなっています。

どこからがNAKAでどこからがSOTOなのか、人によっても考えが異なります。

例:線引きの曖昧さ

「NAKAの人が立体投影でSOTOの人と合流ならAWASE?」

「ロボやファムを操作するなら、それはもうAWASEとは言えないんじゃない?普通にファム操作しているだけ?」

ファムだけでなく、あらゆるオンライン経由でNAKAの人がSOTOに投影や会話参加もできるため、明確な線引きがなくても誰も困っていません。

※ファムについては「2222年の家庭用ロボ ファム」の記事を参照してください。


NAKAでほぼ暮らす人

日常のほとんどをNAKAで過ごす人も増えています。


最も効率化している人の例

全人口の1%未満、かなりトリッキーで、2222年でも異端扱いです。

画像はイメージです。
  • 1週間以上連続でNAKAにいる
  • 水分補給:お尻からチューブで自動化
  • 栄養:胃の中にタコロボを入れて栄養ドリンクを自動で排出
  • 排泄:ロボに処理させる

一般的な使い方

お腹が空いたりトイレに行きたい以外はNAKA。時間は自由です。


筋力と生活

NAKAで長時間過ごすと筋力が低下しがちです。

ただし、体が弱っても働かなくてもベーシックインカムで暮らせるため、特に生活に困ることはありません。

体に不調が起きたら複製臓器で交換すればいいという考え方で、全く運動しない層もいます。


世代感覚とAIへの信頼

2026年時点ですでに、AIの向こうに企業があることを意識せず、自分の情報を曝け出す人が多数存在しています。

200年後、人工知能は「管理者」より「味方」と感じられている層が多いです。

ただし重要な分岐として、管理が嫌な人はNAKAに入らず、SOTO中心で暮らします。

どちらも選択肢として尊重されています。


道案内などの日常的な情報表示

現実に情報を重ねる道案内

現実に情報を重ねる道案内は、もうSOTOでの日常の風景となっており、わざわざ決まった呼び方はありません。


道案内の例:

映像投影可能な指輪やアクセサリをつけていた場合

  • そこからの人の目の前の足元の位置を特定
  • 道案内記号を投影

音声での説明で理解できる人の場合

  • その人の視界の範囲を予測
  • 音声で指示

ファムが直接案内する方法も

あらゆるものがパーソナライズされます。

この行為に決まった名前はなく、ただの「道案内」として認識されています。


まとめ:NAKA/SOTO/AWASEは選択と分岐

NAKA/SOTO/AWASEは正解ではない、完成形でもありません。

失敗・摩擦・改善が前提です。

人間と人工知能が衆知を集め、現場を見て、少しずつ直し続けている世界です。

2222年でも、人は悩み、選び続けています。


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