はじめに:多様な選択肢がある2222年の食事

2222年における食事は、効率重視から伝統重視まで、個人の価値観に合わせた幅広い選択肢があります。
ベーシックインカムで全浮遊島住人に支給されるもの
「飢餓による死者を0にする」という目標のもとで導入されたのが、完全栄養食の支給制度です。
徹底したコスト削減、人工知能ロボット主体の製造ラインの成熟、そしてエネルギー供給技術の進歩により、全市民への安定した支給が可能になりました。
支給品一覧
| 支給品 | 内容 |
|---|---|
| 栄養食専用レプリケーター | 地球中央連邦製、栄養食と水生成専用 |
| 原料タンク | 1カートリッジのみ、シンプル管理 |
| 基本設計図3種類 | 栄養カプセル/栄養バー/栄養ドリンク |
栄養食の原料
ベーシックインカムで提供される完全栄養食(栄養カプセル、栄養バー、栄養ドリンク)は、すべて同じ原料から作られています。
| 原料 | 詳細 |
|---|---|
| 糞尿 | 人間由来廃棄物 |
| 海水からの必要な栄養 | ミネラル等 |
| 昆虫 | 高タンパク源 |
| 微生物 | ビタミンB12等 |
| 食物繊維 | 回収した炭素源を発酵タンクでセルロース化 |
清潔性の保証
専用施設でリサイクラーによって分子レベルに分解され、必要な原子のみが再度まとめられるため、完全に清潔です。
元が何であったかは関係なく、最終的には純粋な栄養素の集合体となります。
パーソナライズ機能
すべての栄養食は、個人の体調データに合わせて自動的にパーソナライズされます。
この機能は標準搭載で、ベーシックインカム版でも有料版でも利用できます。
基本の完全栄養食はすべて同じ原料・同じ栄養価
栄養カプセル、栄養バー、栄養ドリンクは、すべて上記の同じ原料から作られています。
栄養価も同じで、形状と摂取方法が異なるだけです。
完全栄養食の満腹感設計
完全栄養食には標準で、水分で膨張するセルロース系繊維を使用可能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原料 | 回収した炭素源を発酵タンクでセルロース化 |
| 搭載場所 | 完全栄養食用原料タンクに標準搭載 |
| 目的 | 満腹感の増加、腸内環境への付随的影響 |
| 調整 | 量はパーソナライズ、使用しない選択も可能 |
原料補充・物流
原料カートリッジの中身自体は無料支給
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補充方法 | 自分で補充エリアへ行く、または配送ロボに依頼(配送費のみ支払い) |
| 地球中央連邦側の役割 | 原料を作る、各島の補充エリアへ届ける |
| 住民側の選択 | 取りに行くか、配送サービスを使うか |
食の分類ルール

完全栄養食
ベーシックインカムで提供される基本の3種類+有料設計図
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本3種類 | 栄養カプセル、栄養バー、栄養ドリンク(無料) |
| 有料設計図 | パン風、お米風、おにぎり風など多数 |
| 原料 | 無料版と同じ |
| 味 | 基本同じだが、ジャム、調味料、食感アレンジなどで楽しむ人が多い |
パン風・ご飯風・おにぎり風などの設計図は、すべて完全栄養食のカテゴリです。
レプリケーター食
家庭用または業務用レプリケーターで作れる食事
必要な元素タンクが揃う食べ物で、設計図を購入できればなんでも作れます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メニュー例 | ハンバーグ、カレー、パスタ、丼物など |
| 価格 | 有料設計図 |
| 位置づけ | 完全栄養食と自然な食材を使った食事の中間 |
自然な食材を使った食事(自然食)
レプリケーターを極力使っていない、実際に栽培・生産された食材を使用した食事
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基準 | 人それぞれだが、レプリケーターを極力使っていない |
| 食材 | 実際に栽培・生産された食材を使用 |
| 制約 | 屠殺禁止などにより、完全な自然食だけでは賄えない部分はある |
補足:
肉料理など自然な素材で賄えない食材がある料理では、レプリケーターを活用する場面もあります。
利用割合(推定)
中心となる食生活の割合
出典:地球中央連邦発表の生活実態データベースを元にした概算
| 中心となる食生活 | 割合(推定) |
|---|---|
| 完全栄養食メイン | 3割 |
| レプリケーター食メイン | 3割 |
| 自然食メイン | 4割 |
※これは「その人の中心」であり、完全栄養食+たまに外食、自然食+時々レプリケーターなどの混在は前提とします。
栄養摂取の選択肢(一般的なもの)
1. 栄養カプセル
「食べる」要素を最小化し、日々の摂取を定型化した方式。もっとも手軽で人気があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 摂取スタイル | カプセルを飲む |
| 内容 | 体調データに合わせた個人用の凝縮栄養 |
| 価格 | 無料(ベーシックインカム) |
2. 栄養バー
3方式(バー/カプセル/ドリンク)の中で、もっとも”食べる”に近い形の効率摂取手段。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 摂取スタイル | バー形状の栄養食を食べる |
| 特徴 | 固形で食べ応えあり、満足感が得られやすい |
| 形態 | “食品”として完結、摂取行為が直感的 |
| 価格 | 無料(ベーシックインカム) |
3. レプリケーター食
家庭用または業務用レプリケーターで作れる食事。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メニュー例 | ハンバーグ、カレー、パスタ、丼物など |
| 価格 | 有料設計図 |
| 食事実感 | 栄養カプセル/バーより「食事している」感覚あり |
利用者
- 日常的な食事として利用する人が多い
- 「完全栄養食だけでは味気ない」と感じる層
- 「自然食は高すぎるが、食事は楽しみたい」という中間層
4. 自然な食材を使った食事(自然食)
従来通りの自然な食材から作られる食事を好む層も一定数存在します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 食材 | 実際に栽培・収穫された食材 |
| 調理方法 | 従来通り(または調理ロボットに依頼) |
| 重視する点 | 味、食感、香りや手作りの温かみ |
| 価格 | 高級(自然食材は高価) |
補足:
肉料理など自然な素材で賄えない食材がある料理では、レプリケーターを活用する場面もあります。
向いている人
- 伝統や食文化を重視する人
- 食事の楽しみを大切にしたい人
栄養摂取の選択肢(効率化を極めた少数派)
栄養ドリンク+胃のタコ型ロボ
位置づけ
効率最優先の異端的な方式。完全栄養食の中の派生・特殊例で、主流ではありません。
摂取後は、体内でロボが管理することが前提です。
栄養ドリンクについて
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 摂取スタイル | 飲めるように調整された栄養ドリンクを飲む |
| 味 | 効率最優先のため「飲めるように調整」されているだけ |
| 管理方法 | 体内の人工知能制御ロボが栄養を管理 |
| 通知 | 栄養が減ると通知が来る |
| 価格 | ドリンク設計図は無料、体内ロボは有料 |
体内タコ型ロボについて
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設置場所 | 胃に常駐 |
| 価格 | 有料(買い切り) |
| 利用期間 | 一度体内に入れたら長期利用可能 |
| 機能 | 摂取した栄養を体内で管理し、必要な時に必要な量を放出 |
| 栄養維持期間 | 最大で1週間、食事なしで栄養維持可能 |
| 利用者 | 効率最重視の一部の層 |
一体化した生活システム
胃のタコ型ロボ、自動水分補給、自動排泄物処理、完全栄養食レプリケーターは、相互に連携する設計になっています。
これらを組み合わせることで、生活の効率化を極限まで追求できます。
水分摂取の選択肢(一般的なもの)
従来通りの経口摂取
2222年でも、大多数の人は口から水を飲みます。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 水の生成 | レプリケーターで生成 |
| 摂取方法 | コップやボトルで飲む |
| 利用者 | 大多数 |
水分摂取の選択肢(効率化を極めた少数派)
自動水分補給
位置づけ
生活の効率化を極めた層(世界でも少数派)が選択する、効率化された水分摂取方法。
意識の中断を最小限にしたい層向けに、2つの方式が存在します。
| 目的 | 内容 |
|---|---|
| 意識の中断最小化 | 現実行動(コップを持つ等)を排除 |
| 継続的供給 | 必要な水分を体内へ自動供給 |
| 選択肢 | 口側ルート / おケツ側ルート |
タイプA:口側ルート
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 供給方法 | ポッド内のチューブから口内へ自動供給 |
| 身体動作 | 嚥下あり |
| 意識の中断 | 微小 |
| 心理的抵抗 | 低い(口から入る自然さ) |
| 自動化度 | ★★☆ |
| 没入維持 | ★★☆ |
向いている人
- おケツ側に抵抗がある
- 自然さを優先しつつ手間だけ消したい
- 多少の身体動作は許容できる
タイプB:おケツ側ルート(直腸)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 供給方法 | ポッドに接続したチューブから直腸へ自動供給 |
| 吸収場所 | 大腸 |
| 身体動作 | なし |
| 意識の中断 | なし |
| 心理的抵抗 | 人による |
| 自動化度 | ★★★ |
| 没入維持 | ★★★ |
特徴
- 完全自動化
- 本人の意識を一切遮らない
- 嚥下動作すら不要
- 水分摂取を完全に”背景化”できる
向いている人
- 最大限の効率を求める
- 身体動作を完全に排除したい
- 直腸ルートへの抵抗が少ない
選択基準
| 条件 | 推奨 |
|---|---|
| 口側が嫌 | おケツ側(タイプB) |
| おケツ側が嫌 | 口側(タイプA) |
| 両方いける | 生活スタイル・好みで選択 |
| 併用 | 主ルート+予備ルートも可能 |
補足
どちらもポッドと連動したAIが体調データを監視し、必要量を必要なタイミングで自動供給します。
体内ロボ利用の栄養摂取と、水分摂取の自動化については、一般層からは「そこまでする?」と思われる極端な選択です。
世界でも少数の”極めた人”向けの方法です。
胃のタコ型ロボ・自動水分補給の位置づけ(今後の見通し)

技術的には普及可能な段階
技術的には普及可能な段階に入ってきています。
心理的受容は未知数
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現状 | ごく少数の異端的選択 |
| 今後 | 心理的に受け入れられる層がどこまで増えるかは未知 |
| トーン | 様子見 |
KYUMEIからの推奨
KYUMEIからは定期検査を推奨されています。
販売許可と賛否
新技術として販売許可は下りていますが、賛否両論あります。
食べ物を売るすべての個人は食品販売免許を持っている
人が人の食べるものを販売する場合、すべて個人単位で食品販売免許が必要
| 対象者 | 内容 |
|---|---|
| 弁当を売る人 | 免許が必要 |
| りんごを売る人 | 免許が必要 |
| 屋台・飲食店・宅配弁当の作り手 | 全員がそれぞれ免許を持つ |
レプリケーターで作った食べ物であっても例外ではない
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| レプリケーターで生成 → 人が介して販売 | 免許が必要 |
| 食べるものの「設計図」を作る行為 | 人の体に影響を与えるため免許対象 |
根本思想
「人の体に変化をもたらす商品・サービスは免許制」
食品関連もこの枠組みに含まれます。
試験はパーソナライズ方式
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験範囲 | 売りたい内容に応じた範囲だけ受験 |
| 試験内容 | 実技中心 |
| 拡張 | 新しい食材・調理法を扱いたくなれば追加試験で拡張可能 |
十人十色の声
完全栄養食メイン(パン設計図派)
Aさん
「世界中のジャムを買い足してアレンジして食べてる。美味しいしこれだけで十分です。」
完全栄養食メイン(カプセル派)
Bさん
「慣れたら食事の事で悩まなくてよくて楽です。」
家庭用レプリケーター食メイン
Cさん
「栄養食は口に合わなかった。同居者が多いからみんなでちょっと高い家庭用レプリケーターを購入。和食も洋食も基本のものなら簡単に作れて便利です。」
レプリケーター製外食メイン
Dさん
「業務用レプリケーター利用の安くて美味しいお店が多い地域に引っ越して、食事はほとんど外食です。」
レプリケーター不使用・自然派宅配弁当
Eさん
「レプリケーター製がどうしてもおもちゃを口に入れてるみたいで食べれなくて。割高ですが好きなお店のお弁当をよく宅配で頼みます。」
自然派食堂利用
Fさん
「作ってくれた人たちが見える、人の温かさを感じる食事が好きでよく利用します。」
まとめ:選択の自由が増えた世界
2222年の食事は、効率化・楽しみ・価値観の違いが並列で存在します。
選択肢の自由が増えた世界として、どこに住み、何を食べるかは個人次第です。

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