はじめに:製造方法の多様化

2222年のファッションは、製造方法が多様化しています。
家庭用レプリケーターだけで、21世紀前半の主要な衣料用生地はほぼすべて再現可能です。
「家庭用だから簡素・安価」という21世紀的感覚は成立しません。誰でも気軽に、肌質に合った生地の服を選べる社会です。
レプリケーターでの製造、レプリケーターと手作業の組み合わせ、完全な手作りなど、多種多様な需要があります。
※レプリケーターについては「2222年のレプリケーター/リサイクラー/元素タンク」の記事を参照してください。
製造方法
製造方法は以下の3系統に整理されます。用途・嗜好の違いであり、価値の上下はありません。
家庭用レプリケーターで作る
個人クリエイターや組が設計図を販売し、購入者が自宅のレプリケーターで製造する形式です。
家庭用レプリケーター向けの設計図は、利用可能な元素タンクに合わせて作られます。
業務用レプリケーターで製造し、配送される
業務用レプリケーターで製造された衣服は、完成品が自宅に届きます。
配送も浮遊移動のため、注文から半日待たずに届くことが一般的です。
※浮遊移動については「2222年の移動手段と物流とZIKOZERO」の記事を参照してください。
人手による一点もの(職人・デザイナー)
職人やデザイナーが手作業で作る一点ものは、ネット販売、アナログ店舗販売、オークション出店など、作者によって販売方法が異なります。
人気クリエイターの作品は、現代のブランド品のような扱いを受けています。
家庭用元素タンクで再現可能な生地
化学繊維・人工素材(家庭用レプリケーターの主力)
| 生地 | 元素構成 |
|---|---|
| ポリエステル | C / H / O |
| ナイロン | C / H / O / N |
| ポリウレタン | C / H / O / N |
| アクリル繊維 | C / H / N |
| シリコーン系繊維 | Si / O / C |
これらは日常服・ローブなどのゆったりした衣服・ガウン・パジャマ向きで、着衣洗浄ロボと相性が良いです。
天然繊維(元素的には再現可能)
| 生地 | 元素構成 |
|---|---|
| 綿 | C / H / O |
| 麻 | C / H / O |
| 絹 | C / H / O / N |
| 羊毛 | C / H / O / N / S |
元素的にはすべて家庭用元素タンクで再現可能です。本物志向として、従来の天然繊維を用いた生地も依然として好まれています。
半天然・複合素材
| 生地 | 元素構成 |
|---|---|
| 再生セルロース繊維 | C / H / O |
| バイオ由来タンパク質繊維 | C / H / O / N / S |
| 金属繊維混紡 | Al / Fe / Cu / Ti 微量 |
家庭用では再現できない生地(元素的理由のみ)
耐水・耐火・強撥水など、フッ素・塩素・希土類元素などを必須とする特殊機能生地は、家庭用元素タンクに含まれないため再現できません。これらは業務用レプリケーターで製造されます。
服の形状・傾向

下半身は開放性の高い構造が好まれている
下半身は、排泄物洗浄ロボを着衣のまま利用しやすいように、開放性の高い構造が好まれています。
着物・浴衣・ガウチョパンツに近い形状で、裾から細長い洗浄ロボがそのまま入れる構造です。
上半身にはデザイン・文化・地域性が強く反映される
上半身には機能的制約はなく、デザイン・文化・地域性が強く反映されます。
変化したのは主にボトムスで、上半身は地域や文化によって多様なスタイルが存在します。
着衣洗浄ロボと服の関係
技術の高い着衣洗浄ロボの普及により、服は基本的に汚れません。洗濯という概念は消滅し、排泄や洗浄を前提とした服の構造が一般化しています。
※清潔システムについては「2222年の住居と生活インフラ(水/電気/ガス)」の記事を参照してください。
NAKA生活がメインの人の服装
NAKA生活がメインで在宅中心の場合、SOTOで外部と関わる想定はほぼないため、全裸またはごく簡素な服装も珍しくありません。

脳チップ・コンタクト型デバイスを使えば、姿勢や服装を問わずNAKAに入れます。
※NAKAについては「2222年のNAKAとSOTO」の記事を参照してください。
地域別ファッション例

江戸温泉島
着物・浴衣のボトムス+多様なトップスが好まれています。レプリケーター製から画家の手描き一点ものまで幅広く存在し、和装に合う洋風トップス・小物も多く見られます。
スーパーシティ島
NAKA生活メイン層が多く、裸にそのまま着るフード付き着ぐるみパジャマが好まれています。裾幅の広い形状が多く見られます。
その他の島
水着で公共移動が許可されている島、ナチュラル嗜好でシンプルなローブを含む裾に余裕のある衣服が多い島など、地域ごとの文化差が大きいです。
まとめ:選び方が文化になる社会
2222年のファッションは、「作れるから同じ」ではなく、「作れるからこそ、選び方が文化になる」社会です。
肌質・快適性・生活様式に合わせて服を選べる環境が整っており、製造方法の多様化が進んでいます。家庭用レプリケーター、業務用レプリケーター、人手による一点ものなど、用途・嗜好の違いによって選ばれます。
地域ごとの文化差も大きく、江戸温泉島、スーパーシティ島など、それぞれの地域に合ったファッションが発展しています。


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